引き続き、市議会定例会の本会議をレポートします。3/5、保守の会白川哲也議員代表質疑です。
※録画から書き起こしたもので、正式な議事録ではありません。
●保守の会会派 白川哲也議員代表質疑
白川議員:
(1)中学校給食について
①無料試食会の実施を踏まえてどのような検討がなされ、方針転換に至ったのか。
②給食センターの建設費、運営費はどう考えるか。
③運営費はデリバリー方式と比較するとどうか。
④町田市の財政全体に与える影響と費用対効果はどうか。
⑤中学校給食のセンター施設の予定の箇所数、使用エネルギーの分散化とソフトエネルギーの導入の是非など、そのエネルギー源はどのように考えているか。
市長:
①についてでございますが、町田市の中学校給食は、家庭から弁当を持参するか、給食を注文するかを選択できる選択制ランチボックス形式を採用し、2005年から始まりました。
市は2017年度に実施いたしました給食の満足度調査や、2019年度に実施いたしました無料試食会と、そのアンケートから得られた生徒や保護者からのご意見を参考に、これまで申し込み等に関する利便性の向上や味付け・献立の内容、温度に関する課題に対応しまして、喫食率を上げるために様々な工夫をしてまいりました。
しかしこの間の家庭環境の変化や、今回の新型コロナウイルス感染症の影響による課題などを踏まえまして、従来の方式から転換し、給食センター方式による全員給食を目指していくことといたしました。
②の給食センターの建設費、運営費についてでございますが、給食センターの建設費用といたしましては、仮に1日4,000食を賄う規模を想定いたしますと、約25億円と考えております。給食センターの運用費につきましては、2021年度に策定いたします仮称「町田市中学校給食センター整備基本計画」の中で考えてまいります。
次に③の運営費はデリバリー方式と比較するとどうかについてでございますが、現在のランチボックス形式の運営費は、利用者が約10%で年間約1億円でございます。全員給食・給食センター方式の運営費の総額につきましては、2021年度に策定いたします基本計画の中で策定してまいります。
④の町田市の財政全体に与える影響と費用対効果についてでございますが、2021年度に基本計画を策定する中で、必要に応じて検討してまいります。
⑤の中学校給食のセンター施設の予定の箇所数、使用エネルギーの分散化とソフトエネルギーの導入の是非など、そのエネルギー源はどのように考えているかについてでございますが、給食センターにつきましては市内3箇所に建設する予定です。また、エネルギーにつきましては、これも2021年度に基本計画を策定する中で、必要があれば検討してまいります。
白川議員(再質問):
建設費については今仮に25億という話がありました。運営費については基本計画の中でということで特にお示しがなかったということでこちらでは計算できなかったんですけれども、1食あたりの金額について、現状利用者負担、受益者負担という部分については食材費で310円、デリバリーの形式ですとフルコストで計算すると大体700円程度と伺っています。
それがセンター方式になった場合、フルコストで考えると1食あたりいくらくらいになると計算されるのか、概算でいいんですけれども、お伺いしたいと思います。
学校教育部長:
学校給食法では、学校給食の実施に必要な施設、設備に要する経費や運営に要する経費は市が負担し、食材料費については児童生徒の保護者が負担するものとしております。そのため、保護者には食材料費のみを負担していただくものと考えています。
今ご質問いただきました運営費全体に含めた費用につきましては、2021年度に策定する仮称「町田市中学校給食センター整備基本計画」の中で考えてまいります。
白川議員:
やはり聞いていきたいのは、計画が出てくる中で、概算でもいいのでどれくらいのお金がかかるんだろう?という部分をやはり知っておきたいものでして、そのことを事前にいろいろと聞いても「運営費はこれからだ」という話を聞いているところではあるんですけれども、なぜこういう形で聞くかというと、利用者の側に立てば、利用者側の負担は変わらないわけですよね。なので負担は変わらなくて、温かくておいしい給食が食べられるようになる。これはいい話なんですけども。
ただ1食あたりの金額が上がっていけば、受益者負担部分が変わらないと想定すると、市民負担部分が増加していくという考え方になるわけです。市民負担部分が400円だったものが1000円になるとすれば、恩恵を受けられない市民からしたら手放しで喜べない状況もあるし、結局、今回の切り替えに対して、切り替えにどれくらい費用がかかるのかというのを確認しておきたいわけでして。今、基本計画の中で2021年度という話なのですが、実際いつくらいにお示しいただける形になっているのでしょうか?
学校教育部長:
年度内には計画を策定してまいりますので、その中で報告できる段階になれば報告していきたいと考えています。
白川議員:
通常民間であれば当然、予算ありきで物事を判断していくというそもそも考えがある。一方、市はまずやると決めてからそのあとどんどん決まっていくという、順番が逆な部分があるので、やはりこちらとしても判断しづらい部分があります。
費用対効果を判断するうえで費用が見えないので、こっちは費用をみてから納得したい部分があるわけです。最初の質問では費用対効果について「必要があれば検討する」というようなお話だったんですけれども、今回、政策的な予算については費用対効果をみたという話があったんですけれども、既存のものは検証して、中学校給食についてはつまり、費用対効果の検証が必要がないというお話なんでしょうか?
市長:
先ほども答弁の中で申し上げたとおり、家庭をとりまく環境の変化というものと新型コロナウイルス、両方の要因を説明させていただきました。
最初のほうはですね。食の社会化ということでありますので、保育と同じです。例えば今から50年前に「子どもを預けて働きにいきますよ」というと、説明の仕方に語弊があるかもしれませんが、「あの嫁はなんで自分で育てないんだ」と(笑)50年くらい前は、そんな話がありました。保育の社会化ということであります。
今度の学校給食の問題も「食の社会化」ということでありますので、その時に、保育と同じように「何でそんなお金を行政がかけてやるんだ、費用対効果はどうなんだ」っていう議論は、ありません、実際は。保育園にかかるお金が……行政が、かかる。それは、保護者負担はありますけど、かかる。そういう議論は保育を促進する、つまり、保育の社会化について、費用対効果でどうだという議論は私はあまり聞いたことがない。
今度の食の社会化も似たような状況であります。つまり、費用対効果で議論をしてるんじゃなくて、本当に食の社会化というのが必要であるかどうか、そのためには、議員のおっしゃる通り、必要なコストではあるけど、過剰なコストをかけないように。そこをしっかり抑えていきたいというふうに思っております。
白川議員:
はい、市長の言ってることもおっしゃる通りで、ただなぜこういう議論をしたかというと、過剰なものはかけないと言っても、それが本当にこの段階ではやっぱり性善説で、それを信じるしかないという状況でもあるので。そこの部分でだいたい概算どれぐらいなんだろうかっていうのが全く見えてないっていうところもあったので、どの程度なのかな?という部分を確認したかったというところです。その認識というのはよく理解できているので、そういうのも含めてこちらはちゃんと判断していくつもりでございますので、その辺理解できました。
この点については以上にさせていただきたいと思います。
(了)
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