引き続き、町田市議会定例会の内容をレポートします。
3/15より始まった各議員さんの一般質問のなかから、中学校給食に関する質疑に絞ってお伝えします。まずは初日お一人目、まちだ市民クラブ会派 森本せいや議員分です。
※なお、議会録画より私どもが書き起こしたものであり、正式な議事録ではありません。
(画像はまちだ子育てサイト「小学校給食における食物アレルギー対応の手引き」より)
●森本せいや議員(まちだ市民クラブ)
森本せいや議員:
中学校給食のセンター方式に向けて、ここ数カ月で大きな動きが出てまいりました。先の代表質疑でも多くの議論がありましたので、私はひと項目のみに絞って伺いたいと思います。
このセンター方式化への方針転換に関しては、総じて当事者の方々、好意的だと感じています。とはいえ、総事業費がどのくらいかかるのか、保護者負担がどの程度になるのか、そのあたりがどこまで要望者の方や当事者の皆様へのご理解が進んでいるのか、少し不安になるような場面も目にします。
それはそれとして、まったく別の種の不安を口にされる方もいらっしゃいます。それは私自身が当事者の立場で繰り返し取り上げてきた、アレルギー対策のお話であります。これまでは中学生に関しては選択式でありましたので、そういった方はお弁当を持参することができ、かつそのお弁当の持参自体がそれほど目立つこともありませんでした。
しかし、今後は全員がセンターで作られる給食を、となるわけですので、小学校給食と同じような問題が表出することになります。また、自校式ではないため、各小学校のようなきめ細かい対応をしてもらえなくなるのではという不安感が大きくあります。そういったことが起きぬよう、この段階での提起をさせていただきます。(1)アレルギー対策は。
学校教育部長:
現行の選択制ランチボックス形式の給食は、調理を委託している民間施設では、アレルギー対応ができないため、食物アレルギーに対応した給食の提供は行っておりません。今後は、給食センター方式を導入し、食物アレルギー専用の調理室を整備することで、食物アレルギーに対応した給食を提供することができると考えております。
給食センター方式による食物アレルギーの対応に当たっては、安全を第一に考えた方法で実施する必要があり、その対応内容や実施方法については、2021年度に策定する「仮称町田市中学校給食センター整備基本計画」を踏まえ、具体的な検討を進めてまいります。
森本議員(再質問):
しっかりと部屋を設けて、などというお話をいただきました。
給食問題協議会の答申でも、「安全安心な給食提供を行うこと」という項目を独立で設けていただいて、アレルギー対策にも言及されていることは喜ばしいことでありました。
一方で、それにより具体的にどうなるのかなというところで、不安の種ができたという当事者の実情をまず理解していただきたいと思います。今後ですね、先日来あります「計画作りを前提に」ということは十分に理解したうえで、どのような対策が考えられるのか、もう少し具体的にお伺い致します。
以前に、この「中学給食をどうするかこうするか」という以前にですね。府中の給食センターを個人的に視察させていただいたことがありましたが、こちらでは別ラインを作り、つまり通常給食とは別に、職員の状況を確認する研修室ですかね、食材処理室や調理室を全く別個に分けて、個別に配缶や配送準備を行っておりました。
今ご答弁にもありましたけれども、あのような答申を受けて教育委員会としてセンター方式を決定したのであれば、ここまで、このレベルまでしっかりとした施設対応をしていくべきだと思いますけれども。この点はいかがでしょうか。
学校教育部長:
はい。給食センター方式では複数の学校の給食調理を行うため、アレルギー対応が必要な生徒が多くなることが予想されます。
昨年11月から今年1月まで計5回開催いたしました、学校給食問題協議会では、「センター方式になった場合、アレルギー食のチェック方法の検討が必要だと思う」また「アレルギーの生徒が増えるので、アレルギー対応スペースの広さがなければ事故に繋がる」また「中学校でも食物アレルギーの対応について、保護者との面談などを行う必要があるのではないか」といった意見も出されております。
給食センターにおけるアレルギー対応につきましては、これらの意見も踏まえ、安全に提供できることを第一に、議員ご紹介いただきましたように、他市の事例も参考にしながら検討を進めてまいります。
森本議員:
現段階のところはちょっと安心をしながら見守りたいかなというふうに思っております。
この項目でもう一つだけ伺わせていただきたいんですが、今給食問題協議会の中でいろいろとご議論いただいたという声もご紹介いただきました。他市の施設なども確認をしたいということもありました。
これから計画作りに実際に動き出していただく中で、この対策についてしっかりと当事者の声を聞いていただくような機会をぜひ設けていただきたいなというふうに思います。どういう形で設けていただくのかは、いろいろあろうかと思いますが、私、小学校のアレルギーの給食をいろいろ見る中で、いくつもの市内の小学校の給食室を見させていただいて栄養士先生何人ともお話しさせていただきました。いろいろご意見等々は保護者のかたから、いろんなところからあったりもするんですが、かなりきめ細かくやっていただいておるのがすごく印象的です。
だいたいどの給食室にも大きく、誰々がこのアレルギーがある、誰がどのアレルギーがある、と全部紙で張り出していただいて、万が一の事故が起きないように、いろいろ悲しい事故が三多摩にもありましたもので、そういったことも意識していただいているんだと思います。全中学校となったときにそこまでやっていただけるのかってなかなかしんどいのかなと思うんですが、それでも今部長がおっしゃっていただいたような丁寧な対応をしていただける。しっかり頑張っていただきたいなという思いからですね、ぜひこの計画作るときに、その後動き出すときには、当事者の声をどういう形でかしっかり聞いていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。
学校教育部長:
はい。他市では「食物アレルギー対応を行う品目を限定して提供する」また「アレルギー食材を除去した給食を個別の容器に入れて提供する」などの方法で実施している事例がございます。
給食センターにおけるアレルギー対策につきましても、安全に提供できることを第一に、他市の事例も参考にしながら検討を進めるとともに、保護者の皆様が不安に感じられることのないよう、運用方法についても検討を進めてまいります。
森本議員:
ぜひ期待をさせていただきたいと思います。
まだ計画前とはいえ、市長ご自身が「スピード感をもって進める」というようなご意思を表明されてますし、すでにすぐ具体的なスケジュールも明示されております。期待感も膨らみますが、私も含めたマイノリティであるアレルギーの当事者の声や思いをしっかりと受けとめていただいて、保護者のかたの不安を払拭していただいて、よりよいものにしていただきたいなということに期待を込めまして、この項目は終わりにさせていただきます。
(了)
0コメント