1月26日請願報告会その②-意見交換

報告会後半は、参加者の方からさまざまな意見をいただきましたので、その概要をご報告します。


1.経験交流

先陣を切ってくださったのは、前回(2017年)請願時から中心となって署名を集めていた、当会コアメンバーの男性、Kさん。

  • 署名活動中はいつも、お母さん方などがたくさん集まってくれ、当事者の方々の期待の大きさを感じていた。当事者の方々が署名活動に積極的に加わってくれて、一気に広がったと実感している。

続いて、中学生を含む3人のお子さんを育てていらっしゃる男性、Aさん。

  • “町田のマチ子さん”のTwitterで活動を知って、集めた署名を投函したりしていた。請願意見陳述の様子をみて頭の下がる思いだった。残念ながら不採択にはなったが、私もとても力をもらい、現状を変えていかなければならないと感じている。
  • 自校方式が一番望ましい姿ではあると思うが、アレルギーの問題などもあり、自校方式だけを推すのは懸念がある。非常に女性の負担が大きくなっている社会の中で、どういう方式かは別にして、給食をなんとか実現していくことが大切。まずは、今ある給食の利用率を上げていきたい。
  • 利用率低下の大きな理由の1つである「使いにくい」については、昨年システムが改善された。「おいしくない」についても、5年前に大きく味が改善されたと聞いている。しかし、今年の4月に入学予定のお子さんが試食をしたら「味はいいが冷たくていやだ。これだったらコンビニ弁当がいい」という声があった。
  • また、クラスの仲がよいと利用率が上がるということも聞いた。給食を頼んでいる=貧しい、というような偏見の目をなくしていく取り組みも一つの解であるのではないか。

祖母世代として街頭でも署名を集めてくれた、Sさん。

  • 近所の高齢のご婦人が、アレルギーのある中学生の孫(小学校では除去食)のために、すごく気を遣いながら弁当を作っている。孫が冬に冷たい弁当を食べたくないというので、スープジャーを買ったとも話しており、「自分の孫の代ではダメでも、次の子のために中学校給食をやってほしい」と署名してくれた。また、街頭で署名を集めていたとき、「父子家庭の孫のために、毎週末に弁当のおかずを作り置きしに来ている」という、他市に住むご婦人もいた。
  • 今の社会では、親も祖父母も忙しいが、成長期の小中学生には栄養満点の食事をしっかり食べてほしい。家の弁当では、嫌いなものをなるべく入れずに作ってしまうが、嫌いなものでも食べられるようになる小学校のような給食や、給食指導が大切なのではないか。中学校でも、温かいものは温かく、冷たいものを冷たいままで提供し、それぞれの食材が体のどんな栄養になるかを指導していくことが重要。

お隣・相模原市の給食改善のために活動している、Oさん。

  • 相模原もデリバリー給食で、利用率は4割くらい――というと、町田に比べたら利用されていると思われてしまうが、利用率の向上と自校式の給食を求めている。相模原には、「小学校給食を親子方式に」というような話も出てきてしまった。町田と相模原とで、お互いどちらがデリバリー給食をやめられるか競いつつ、がんばっていきたい。
  • デリバリー給食を温めて提供することを考えている自治体もあるが、そういう自治体には、デリバリー給食自体を再検討してほしい。全国的に「自分で配膳する、温かい給食を」という動きを広めていきたい。


2.今後について

続いて、今回不採択にはなってしまいましたが、今後町田市の中学校給食をよりよくするためにどんな活動をしていくべきかを、皆さんから挙げていただきました。

さまざまなご意見があり、質問に答えてくださる方もいて、活発なディスカッションが行われましたので、テーマごとにまとめてご報告します。

<アレルギー対応について>

  • 自校式が理想だが、アレルギー対応が難しいのではないか?
  • (回答)小学校では除去食はやっているが代替食はやっていない。アレルギー食も現場の状況によっては作ることができる。
  • 現実的に、中学校でアレルギー事故はあるものなのか?
  • (回答)成長段階でアレルギーの子は段々減っていくので、除去の必要性も減っていく。
  • 日野で教員をしていたが、実際、中学校からは除去食でなくてよいという子が増えていた。代替食もあり、事故は起きていなかった。
  • 地方では、アレルギーの子が持参していた家庭弁当にアレルゲンが混入し、給食の後に運動したことで発作が誘発されたなどの事例があった。つまり、家庭の弁当で確実に除去食ができるかどうかも不明。防腐剤すらダメという敏感な子もいる。

<現行のデリバリー給食の改善について>

  • (請願者より)今のデリバリー給食にはいろいろな問題がある反面、今利用しているお子さんのためにも、よくしていきたい気持ちもある。デリバリー給食の改善を進めていき、最終的に小学校のような給食を全員で食べられるようにしたい。
  • デリバリー給食は、全体の30数%しか提供できない体制ときいているが?
  • (回答)1月に市に確認をとって、40%弱くらいまでしか対応できないと聞いている。今登録申請自体は38%くらいなので、仮に全員が注文したらかなりひっ迫する。
  • 町田市では、発注から先が委託。材料の発注が1日単位となった現状で、喫食率が上がっていくと、現場の作業がとても煩雑ではないかと感じる。
  • デリバリー給食の喫食率をどんどん上げていく活動をして、対応できなくなったほうが、デリバリー給食から脱却できるのか?  逆に「これなら全員デリバリー給食でいいんじゃないか」となってしまうことも考えられるのでは?
  • (回答)確かに、今の給食の喫食率を上げていって「こんなにニーズがあるので全員給食にしよう、という方向で」という意見の議員さんもいる。喫食率が高いためにデリバリー給食のままの国分寺市、東村山市のようにならないようにしたい。
  • 自分は、経済的に困難な家庭の子どもを支援する活動をしている。デリバリー給食を食べている子も、かつて食べていた子もいたが、冷たいし、積極的に食べたいというものではなく、小学校同様の給食がいいと言っていた。中学校給食問題協議会に出席されたPTAの方からも「家庭の弁当も冷たい。冷たい、冷たくないという問題じゃないのでは。小学校の給食のレベルが高いからそっちのほうがよいと思うのでは」という話が出た。
  • デリバリー給食を「食べなきゃいけない」というように子どもたちが思ってしまっている状況があるため、どれだけおいしく作っても嫌なのではないか。みんなで同じ温かい給食を食べられるということが、貧困の視点からも食育の視点からも重要で、そこを大切にしていきたいと思う。

<中学校給食問題協議会について>

  • 先日(1/22)開催された町田市学校給食問題協議会を傍聴した。校長、副校長、養護・栄養教諭、調理員、PTA代表、消費者センター代表、大学の先生などが、2年間の任期で、行政が要請する課題について協議する場所。
  • 今回は①小学校の食器の汚れが落ちにくくなったため、せっけんの使用について考える、②中学校給食の問題についてというのがテーマ。①については、せっけんから元の合成洗剤に、食器を強化陶磁器からPEN食器に移行させようとしていて、日本全体を考えるとかなりの後退であると考える。②については、現状の給食について考えるものであり根本から見直すような期待は持てないが、今後も見守っていきたい。

<その他のご意見>

  • 主体はやっぱり、子ども自身。お弁当をどう思っているのかの声をきいて、おいしい給食を提供することを考えるのが大人の責任。
  • 教育委員会への働きかけをしていくべきではないか。

  • 先日のタウンニュース紙で、小池都知事が「多摩地域に注目している」と発言していた。2万3千筆集めても市議会が動かないという現状を小池都知事に訴えてはどうか。

また、請願者2名と当会代表は、次のような思いを述べました。

  • 反対討論の中で、「特別委員会の設置」という提案が出たので、本当にやってくれるのか、特別委員会がちゃんと機能していくのか注視していきたい。また、「自校方式では100億かかる」という試算が先行しているので、センター方式や親子方式も含めた見積もりが必要ではないか。
  • 今回ダメだったからおしまい、でなく、子どもたちがみんなでちゃんと食べられることをめざして活動を続けていきたい。全員で食べられることを最終目標にして、町田市が変な方向に行かないように圧をかけていきたい。
  • 現場のことをきちんと理解できていなかったという反省があるので、現場のことをもっと知りたい。教職員の方々などが「基本はお弁当なので」と保護者に説明しないようにしてほしい。
  • 再アンケートを働きかけて、子どもの声を形にしていきたい。
  • 義務教育の3年間をしっかり成長していってもらうために、給食は不可欠なもの。「温かくておいしい」と感じて楽しみながら食べてもらうことが理想。現状の選択制のデリバリー給食では、クラスの状況によっておいしいかどうかの感じ方も変わる。喫食時間の問題もあるが、何か改善していけることから改善していきたい。

さらに、終了後のアンケートでも、さまざまなご意見をいただきましたので、一部ご紹介します。

<報告会のご感想>

  • 食育の視点の基本の学習がまだまだ必要であると感じた。
  • 男性の発言が多かったのがうれしかった。
  • 配布資料に、議員さんの反対意見などがまとめられていて、署名に協力してくれた人たちに知らせるのにわかりやすい。(配布資料は前回記事からご覧いただけます!)
  • 反対した会派も含めて、一致できている部分は何なのかを洗い出したい。
  • あるべき姿にこだわりすぎても、めざす姿を共有できない。給食の利用率をまず高めて、そのうえで給食の質やどうよくしていくかを利用者が考えていく必要があるのでは。
  • デリバリー給食を避ける原因に「取りに行く場所が遠い」「全員そろってから食べ始めるため、ほかの子を待たせてしまう」などもある。
  • 中学になると専業主婦は激減し、皆何かしら仕事をしている。
  • 貧困でなくてもさまざまな理由で弁当を用意してもらえない子がいる。
  • 弁当=母、という意見を聞くとモヤモヤする。

<今後取り組みたいこと>

  • 住み続けたい町田にするために、子どもの教育に財政を活用するのは当然であると主張していこう。
  • 町田&相模原合同企画を考えていきたい。
  • 再度、一般の人や小学生の親なども含めたアンケートが必要では。
  • 市民の間で話題にし続け、議論を巻き起こす。
  • 全議員に働きかける。意見を届け、対話を続ける。

貴重なご意見の数々をありがとうございました。いただいたご意見を参考にしながら、会として何ができるのかを考えていきます。

ほかにも、メールやTwitter等でもご意見、情報、アイディア等ぜひお寄せください。

当会の活動を応援してくださる皆さまには、ぜひ、「中学校給食について話題にし続ける」「議会や行政の動向を見守り、気になることがあったら声を上げ続ける」ことをお願いしたいと思います。

2万3千筆が集まり、これだけ話題となったのは、皆さまお一人お一人のお力があってこそ! 今後もぜひお力やお知恵をお貸しいただければ幸いです。

町田市の中学校給食の実現をめざす会

東京都町田市の中学校に、小学校のような全員給食を実現するため、活動しています。 2018年12月の町田市議会に23,168筆の請願署名を提出しましたが、不採択でした。 町田の中学生が、家庭の格差に関係なく、温かくおいしい給食を食べられるよう、これからもがんばります。 メール➡machidanokyusyoku★gmail.com(★を@に) Twitter ➡︎@machidakyusyoku

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